第8回 地域交流ワークショップ
「地域の課題への挑戦」
[2012.06.22 更新]
INDEX:
概要 プログラム
展示 懇談会 ボランティア募集
ご報告:new
皆さまのご協力のおかげで、産技連9組織の19名に一般参加者を合わせて64名の方にご参加いただき、浜松でのワークショップを盛況に開催できましたことを御礼申し上げます。
午前の第1部では、各地の公設試による話題提供と研究開発への取り組みが紹介され、最後の総合討論の時間では、産議連の研究連携支援事業提案に関する議論が行われました。
午後の第2部では、山脇一休氏の「人と宇宙とロボット」と題した人生観を語る感動的な講演をはじめとして、
光・航空・宇宙・機械制御分野をロボティクス・メカトロニクス技術で支える元気な地元企業さんに話題提供
をしていただきました。
また、RoboMec2012のウェルカムパーティの後に、有志で懇親会に繰り出して親睦を深めることができました。
最後に、会場を提供いただくとともに、いろいろと便宜を図っていただいたRoboMec2012実行委員会、機械学会事務局ならびに地元の静岡県浜松工業技術支援
センターの皆様に感謝いたします。
実行委員長の挨拶 感動的な特別講演 会場の様子
概要:
全国から集まるロボメカ研究者・技術者の相互交流の機会を生かして、
情報交換や議論を行いたいと思います。各地域には、産地技術や農林水産品、
観光等の地域産業資源へのロボメカ支援研究事例をはじめ、特徴ある
産業集積から生まれた産学官連携や地域間連携による研究活動事例など、
地域ならではのロボメカ物語があります。
今回は、素晴らしい技術を有する地元の企業から研究・開発にまつわる物語を、
そして、地域課題に挑戦している全国の研究機関から、研究に関する苦労、苦心、
工夫など泥臭いことも含めて、成功、失敗にとらわれず発表していただき、
今後のロボメカ研究の発展と地域の活性につながる知見を広げることを重視した
フランクかつ有意義なワークショップにしたいと考えております。
- 共同主催:
- 日時:
- 2012年5月27日(日) 10:00〜16:45
- 場所:
- アクトシティ浜松 研修交流センター 6F 62研修交流室
- 〒430-7790 静岡県浜松市中区板屋町111-1 [地図]
tel : 053-451-1111 fax : 053-451-1123
(ロボティクス・メカトロニクス講演会2012の会場)
- 参加費用:
- 無料
(本ワークショップのみ参加・聴講の場合は登録は不要)
※Robomec2012 のポスターセッション(5/28-29)にも参加する方は、講演会の参加登録が必要。
- 申し込み先:
- 当日会場に直接お越しください(入り口でお名刺をお渡しください)。
プログラム:
第1部 『地域産業を支援するメカトロニクス』
- 10:00-10:10
- 開会挨拶
- 10:10-10:30 話題提供1
- ZigBeeを用いた無線アプリケーションの開発
道野隆二、黒田修平 (熊本県産業技術センター)
小谷明義、田中喜俊(株式会社コムネット)
近年、省電力無線技術としてZigBeeが注目されている。熊本県産業技術センターでは、H22年よりZigBee(XBee)を用いた無線アプリケーションの開発を行っている。ここでは、開発した(1)無線環境計測システム(2)無線認証システムの紹介を行う。
- 10:30-11:50 話題提供2
- インホイールモータ型電気自動車の振動解析
吉田裕亮 (鳥取県産業技術センター 機械素材研究所 計測制御科)
本研究では、インホイールモータ型電気自動車のばね下重量増加に伴う乗り心地への影響をMATLAB/Simulinkを用いたシミュレーションにより検
証した。車両を第一原理モデリングによってモデル化し、タイヤ路面設置点を加振した時の振動応答を確認することにより評価した。その結果、ばね下重量の増
加により一般路面(良路)における乗り心地は良くなることが分かった。
- 11:50-11:10 話題提供3 (検討中)
- マイコンボードによる遠隔監視装置の開発
田口喜祥 (長崎県工業技術センター 機械システム科)
Arduinoと呼ばれるマイコンボードを用いて遠隔監視装置を試作した。試作した遠隔監視装置は、各種センサから得られる情報を監視し、事前に設定した
閾値を超えた場合にはインターネットを通じてスマートフォンなどに通知する機能を有する。試作した監視装置を用いることで、安価に機械装置の監視が可能と
なったので報告する。
- 11:10-11:30 話題提供4
- 都産技研でのメカトロニクス技術支援への取り組み
後濱龍太 (東京都立産業技術センター 開発本部 開発第一部 機械研究グループ)
都産技研は第2期中期計画を迎えるとともに,江東区の本部へ移転した(平成23年10月).移転にともなって平成23年度より,新技術分野への重点活動と
して「環境・省エネ」「バイオ応用」「EMC・半導体」「メカトロ」の4分野に注力している.今回はメカトロ技術支援への取り組み事例として,都産技研の
設備や,産業用ロボットを用いた器用な耐久試験などを紹介する.
- 11:30-11:50 話題提供5
- RTミドルウエアを活用した技術の蓄積とシステム開発の効率化
神徳徹雄 (産業技術総合研究所 知能システム研究部門)
メカトロニクス技術に欠かせないソフトウエア開発の効率化を目指して、産総研が取り組んでいるRTミドルウエア技術を紹介するとともに、近年の信頼性・安全性が求められる製品開発の製品認証を容易にすることを目指した高信頼RTミドルウエアの取り組みを紹介する。
[スライド]
- 11:50-12:00
- 総合討論
第2部 『光、航空・宇宙、機械制御分野をロボティクス・メカトロニクス技術で支える元気な地元企業』
地元静岡県で特に力を入れて支援している、
光、航空・宇宙、機械制御分野より企業をお招きし,企業活動と技術の紹介や事例発表を行っていただきます。
- 13:30-13:55 話題提供1
- 匠の精神を組み込んだ超精密微細加工機の開発
川津和司 (碌々産業株式会社 微細加工研究室 主任研究員)
近年、電子・機械部品の小型化、複雑化が急速に進んでいる。
また、最近のスマートフォンの外装部品に見られる様に、
見栄えを良くするため非常に高い面品位の要求がある反面、加工機に対しては低価格化が求められている。
それらの要求に応えるため、H21〜22年助成事業に参画し開発を行ってきたので、その一端を紹介する。
- 14:00-14:55 特別講演
- 人と宇宙とロボット
山脇一休 (チームHAMA零 リーダー)
惑星探査に使用されるローバは、使用される環境に適合できることが重要である。
そのための仕様を作る時間をいかに短くし、どれだけ正確に製作できるかは、開発能力によって左右される。
月面車では有人探査用はビークルであり、無人探査用はローバというよりロボットである。
小惑星「イトカワ」に向かった探査機「はやぶさ」にも600gの無人探査ローバが存在した。
このロボット《ミネロバ》の開発秘話を紹介する。
- 15:00-15:25 話題提供2
- レスキューロボットの開発に必要な条件とは
原田浩利 (原田精機株式会社 代表取締役社長)
レスキューロボットの分野で用いられる駆動装置の開発において、不整地での走行性能だけでなく、
段差乗り越え性能も向上させる必要がある。
またレスキューロボットの大きさもさまざまなものが必要であり、
用途により特殊な技術を搭載することが必要な場合もある。
レスキューロボットを、浜松の地域技術を生かし発展させ、製品化することの可能性について提案する。
- 15:30-15:55 話題提供3
- 日本初の本格的ロボット開発経緯とロボットの未来
上滝憲夫 (株式会社プラス電機 代表取締役社長)
昭和55年、本格的ロボットは、川崎重工がアメリカのユニメイション社から輸入した
「ユニメイト」という油圧駆動・トランジスタ制御のロボットしか無かった(シーケンスロボットは別)。
当時、自動車メーカーからスポット溶接ロボットを2ヶ月間で開発したいと要請され、
背水の陣で開発した経緯と、ロボットの未来像を考える。
- 16:00-16:25 話題提供4
- レーザー式3Dスキャナのロボット搭載事例
戸栗秀樹 (パルステック工業株式会社 東京営業所)
近年、3Dデータを活用したものづくりに注目が集まってきている。
3Dデータの活用方法やデータ取得機器(3Dスキャナ)の紹介を行い、
ロボットに3Dスキャナを搭載しての検査、解析事例を動画を交えて紹介する。
- 16:30-16:45
- 次回案内・閉会
- 実行委員会:
- 杉山 治(静岡県浜松工業技術支援
センター) [実行委員長]
- 後濱龍太(東京都立産業技術センター)
- 小林 耕治(長野県工業技術総合センター)
田口喜祥(長崎県工業技
術センター)
田中孝彦(静岡県浜松工業技術支援
センター)
辻善夫(岡
山県工業技術センター) -
朴 忠植(大阪府立産業技術総合研究所)
長谷川茂(静岡県浜松工業技術支援
センター)
道野隆二(熊本県産
業技術センター)
- 三輪昭生(岡
山県工業技術センター)
吉田裕亮(鳥取県産業技術センター)
神徳徹雄(産業技術総合研究所)
矢野智昭(産業技術総合研究所) [生産情報・メカトロニクス研究会 会長]
椋代 弘(岡
山県工業技術センター)[地域交流ワークショップ201実行委員長]
- 吉川 毅(北海道立総合研究機
構)
[地域交流ワークショップ2010実行委員長]
石田康弘(福岡県工業技術センター) [地域交流ワークショップ2009実行委員長]
北沢俊二(長野県工業技術総合センター)
[地域交流ワークショップ2008実行委員長]
- 鈴木慎一(北海道立総合研究機
構)
[地域交流ワークショップ2007実行委員長]
藤原基芳((財)三重県産業支援センタ−)
[地域交流ワークショップ2006実行委員長]
毛利謙作(高知県工業技術センター)
[地域交流ワークショップ2005実行委員長]
- お問い合わせ:
- ワークショップ事務局: chiiki2012-info-ml
(at) aist.go.jp
懇談会:
ワークワークショップ後に、 浜松市で有志による懇談会を行います。多くの方々が懇談会に参加頂ければ幸いです。
参加者のご感想:
ボランティア募集:
日本機械学会
ロボティクス・メカトロニクス講演会2012が5月に浜松で開催されます。
今回も併設行事として、ポスターセッション前日となる5月27日
(日)に地域交流ワークショップを開催したいと考えております。
皆さまの積極的なご協力をお願いいたします。
つきましては、旅費を確保いただくとともに、以下の協力をいただければ幸いです。
1)実行委員会のメンバーとして協力
今年も、実行委員会形式で運営していきたいと思います。
地元の北海道工業試験場の方々をはじめとして、全国から集まる生産情報・ロボメカ研究者・技術者の
相互交流の機会を生かしたいと考える全国の方々のボ
ランティアを募集しております。ボランティアいただける方は、神徳まで連絡いただければ幸いです。
2)話題提供者として協力
実行委員会による企画内容にもよりますが、各地域の状況報告をワークショップで発表いただき、
議論していただくようお願いいたします。
3)参加者として協力
旅費を確保して、ワークショップに参加いただくようお願いいたします。
4)情報提供者として協力
実行委員会による企画内容にもよりますが、参加できない場合は、
各地域の情報を提供いただければ幸いです。
ロボティクス・メカトロニクス講演会は日本機械学会のロボティクス・メカトロニクス部門が主催する
千人以上の参加者を集める部門講演会です。
例年、初日にワークショップやチュートリアルなどの企画があり、
2日目、3日目に一般発表となるポスター形式の発表が行われております。
- 講演申込締切:2012年1月31日(火)
- 論文原稿締切:2012年3月4日(日)
- 事前参加登録〆切:2012年4月20日(金)
となっていますので、旅費の有効利用のために地域交流ワークショップ参加とともに
講演会での研究発表を検討ください。(これらの日程は講演会ホームページで確認ください)
(参考リンク)
よろしくご検討お願いいたします。